風邪続く(3/2から)

 このところ朝起きるとスマートフォンで「コロナウイルス 死者」を検索する日が続いている。なんなんだろうと思う。

 

 僕はどうも数字が増えていくこと自体に興奮してしまうようで、それと不安が相まってそういった行動をとっているのだろう。死者を悼む気持ちは薄い。黙禱はしない。合掌もしない。

 子どもと、若年層の死者の少なさをみて安堵しながら、ちょっとした非日常感を体験しているだけのように見える。

  風邪っぽい症状、咳と微熱と倦怠感が3週間ほど収まらない。不安は、そこから来ているのだろう。妻が妊娠していることで、余計に不安になっているのだろう。なんだかくだらない。

 

 「この疫病で世の中が変わる」みたいな話を目にする。どうなのだろう。アメリ同時多発テロのときも、東日本大震災とそこから続く原発事故の時もそんなことを言う人がいて、そりゃあ世の中すこしずつ変わっていっているのだろうが、世の中がひっくり返ったりはしていない。

 この辺り、「アメリカと戦争か!」と言っていたら数年後には頭上を爆撃機が飛び交い、家が焼け町が焼けた世代と、そうした人々を親に持つ世代と、さらに下の僕らの世代とは感覚が違うのかもしれない。

 

 あまり考えても仕方ないと思う。不安を抱えて生きていくのはどのような状況でも一緒だ。ご飯を食べて子どもの世話をしよう。

 

 僕と妻は歳をとり、子どもは大きくなっていく。

 日常は続く。世界は色を変えたりはしない。